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法人成りを検討した場合に知っておくべき医療法人の種類とは?

法人成りを検討した場合に知っておくべき医療法人の種類とは?

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個人医院やクリニックを個人事業主から法人成りした場合、社会的信用が高くなったり、節税できたりとさまざまなメリットがあります。
とはいえ医療法人の中にもさまざまな形態があり、細かく分かれています。
今回は医療法人の種類について解説していきたいと思います。

 

医療法人は大きく2つにわける事ができる

医療法人は、ひとが集まってできる「社団医療法人」と会社や個人からの寄付などによってできる「財団医療法人」の大きく2つに分ける事ができます。
というのも医師法で医療法人を設立する場合には、社団法人か財団法人のいずれかで設立する事が定められているからです。
とはいえ、財団法人で医療法人を設立するハードルは高く、設立費用の寄付を募ったり、設立者の他にも理事3名、評議員2名、監事1名を最低置かなければいけなかったりという条件があります。
そのため、現在ある多くの医療法人は社団法人を選択しています。
実際に厚生労働省が公表した2023年のデータによると、医療法人の総数が58,005施設のうち、社団法人が57,643施設、財団法人が362施設でした。

 

社団医療法人の種類

社団医療法人を新規設立する場合、出資持分がない社団法人で設立する事になります。
社団法人の種類は次の通りです。

  • ● 一般医療法人
  • ● 基金拠出型法人

さっそく確認していきましょう。

 

一般医療法人

一般医療法人とは、定款に持ち分の記載がない医療法人の事を指します。
医療法人を設立するにあたりポピュラーな法人形態といって良いでしょう。
なお2007年4月1日より前に新設された医療法人には定款に持ち分を設定する事が可能でした。
持ち分とは設立時の出資したひとが出資割合に応じた財産を得られる事を指します。
持ち分は株式会社でいういわば株式のような役割があるため、非営利化を図るために廃止されました。

 

基金拠出型医療法人

基金拠出型医療法人とは、設立するときに基金として金銭を拠出したひとに対し、法人が返還義務を負う法人形態をいいます。
基金拠出型のメリットとして、法人が拠出したひとに返還額が拠出額を超えない点が挙げ得られます。
評価額が挙がらないため、相続税を節税できます。

 

医療法人の設立にお悩みの場合には鵜澤税理士事務所にご相談ください

今回は医療法人の種類について解説していきました。
個人事業から法人成りした場合、さまざまなメリットがある一方で、相続や事業承継などを踏まえ検討しなければならない部分もあります。
鵜澤税理士事務所では、医療法人の設立や事業承継など医業に関する税や会計に関するお悩みをサポートしています。
お困りの際には一度ご連絡ください。